鵜殿の葦原 つる草抜き 5月21日の模様

鵜殿の葦原

皆様、ごきげんいかがでしょうか。

本日も、大阪楽所のメンバーが、大阪府高槻市鵜殿から上牧に広がる淀川右岸河川敷の葦原、通称『鵜殿の葦原』にて、古来より篳篥の蘆舌に使用されます葦(以降ヨシ)がしっかり育成しますようにつる草抜きを行いました。5月21日に行われました模様をお届け致します。

つる草抜き

ハイチーズ。

長袖、長ズボン、手袋、そして、帽子は必ず着用でございます。

篳篥奏者だけでなく、雅楽を嗜む者や、その仲間が葦原に集い鎌をもって雑草を刈るというなんとも美しい姿。雅楽が日本に伝来して以来の事ではないでしょうか。宮内庁式部職楽部や伊勢の神宮、並びに全国の雅楽団体や雅楽愛好家に使用されるヨシは、こうして守られて行くのです。歴史とはこうして作られていくのですね。

つる草抜き
鵜殿の葦

体調管理は個人で行ってください。

日中は日差しが強く、また長袖、長ズボン、マスクまでしたらもう熱中症にかかってくださいと言っているようなもの。すでにヨシは人より高く成長しておりますので、やさしい木陰を与えてくれます。

鵜殿の葦
鵜殿の葦
鵜殿の葦

どんどん奥に入っていくと、もう富士の樹海状態。入口も出口も方向がわからなくなってしまいますので、注意が必要です。しっかり育ったヨシはなんと5メートルほどに成長致しますので、収穫時期にはもう前後左右は全くわからない状態となる事間違いありません。また、収穫は一般人は出来ませんのでこちらも注意が必要です。

ということで、本日も鵜殿の葦原にてつる草抜きのレポートでございました。来年の2月頃には立派なヨシに成長していることでしょう。期待が膨らみます。

大阪楽所は来る7月2日、大阪国立文楽劇場にて定期演奏会を開催致します。

現在チケットぴあにてチケットを販売致しておりますので、どうぞお誘い合わせの上ご来場ください。

詳しくは当ホームページの演奏会情報をご覧頂ければ幸いです。

鵜殿のヨシ原

大阪府高槻市の東部に道鵜町という所が御座います。ここには琵琶湖から大阪湾へつながる淀川が流れており、その淀川の河川敷は古くから葦(ヨシ)が草原のように群生(鵜殿のヨシ原)致しております。この鵜殿のヨシは雅楽の三管の一つ、篳篥(ヒチリキ)のリード(蘆舌)の材料として古より使用されてきました。

吉田楽長

大阪楽所 吉田楽長

鵜殿のヨシ原は、毎年冬にヨシ焼きが行われてきました。冬の風物詩として親しまれてきた半面、近所に灰が降り、苦情も入ることもしばしば。しかしながら、このヨシ焼きを行わないと、雑草が生い茂り、立派なヨシが育たないのだそうです。今年は2月13日に無事ヨシ焼きがおこなわれましたが、実に3年ぶりとなり、その間、良質のヨシはほとんど育たなかったのでありました。

鵜殿のヨシ原

すくすく育つヨシ

ヨシとは葦と書きますが、本来はアシと読みます。アシという音が良くないので、ヨシになりました。映画がシネマからキネマとよばれるのと同じですね。4月10日より、ヨシ原に生える雑草取り、つる草抜きが始まりました。広大な面積があり、区画を整えて、それぞれが区画内に生えた雑草を抜くというボランティアでございます。大阪楽所は吉田楽長を筆頭に楽所会員が4月23日にボランティア活動を行いました。

雑草

雑草やヤブガラシ

ヨシの間にたくさんの雑草が生えております。ヨシを踏まないように丁寧に雑草を取り除くという作業ですが、すでに外気温は25度を越え汗ばむ陽気。なかなか労力のかかる仕事でございます。雅楽は1400年以上の歴史と伝統。鵜殿のヨシ原も雅楽の一部であり、長く後世に残して行く事が課題であります。

○本日のことば

古来 摂津国 鵜殿の地に生ずるところの蘆 これを用ゆ

by楽家録